一人暮らしでインターネットを使用する方法4選
一人暮らしでインターネットを使用する方法として、テザリング・モバイルWiFi・ホームルーター・固定回線(光回線)が挙げられます。利用する機種や通信事業会社ごとで細かい違いはありますが、それぞれの代表的な特徴を整理していきます。
テザリング
テザリングとは、WiFiルーターの代わりにスマホの通信機能を使ってパソコンやゲームなどの通信を行う仕組みです。通信事業会社によって異なりますが、UQモバイルのように月額料金無料・申込不要で使える場合は手軽で便利です。新しい機器を購入する必要もありません。
テザリングの接続方法は3つあります。WiFi接続・Bluetooth接続・USB接続です。それぞれの特徴をまとめてみましょう。
WiFi接続
メリット
-
- 通信速度が速い
- 多くの機器が対応
- 複数端末の接続可能
- ケーブル不要
デメリット
-
- バッテリーが減りやすい
- (USB接続と比べて)セキュリティ面で劣る
Bluetooth接続
メリット
-
- 複数端末の接続可能
- (WiFi接続と比べて)バッテリーの減りが少ない
- 設定が簡単(パスワード入力不要)
- ケーブル不要
デメリット
-
- 通信速度が遅い
- 接続側も対応機器でなければならない
- (USB接続と比べて)セキュリティ面で劣る
USB接続
メリット
-
- 通信速度が速く安定している
- 有線接続でセキュリティ性が高い
- スマホの充電ができ長時間の通信ができる
デメリット
-
- ケーブルが必要
- テザリングが利用できる端末は1台のみ
モバイルWiFi
モバイルWiFi(モバイルWiFiルーター)とは、持ち運んで屋外で使用するために作られたWiFi通信機器のことです。基地局から出る電波をキャッチし、スマホやパソコンなどの端末と繋ぎ合わせて通信を可能にする中継役を果たします。充電を終えて電源を入れればすぐに回線が開通して、工事や配線接続も不要で手軽です。
一般的には、接続先の端末でWiFiの接続画面をひらき接続可能なネットワークの検出ができたら、モバイルWiFiの本体に書かれているSSIDとパスワードを入力するだけで接続できます。メリットとデメリットもチェックしておきましょう。
メリット
- 工事不要
- 中継器不要
- 購入後すぐ利用可能
- 持ち運び可能
- 引っ越しなどでの撤去手続きが簡単
デメリット
- (固定回線と比べて)通信が不安定
- データ通信に利用制限がある
ホームルーター
ホームルーターは、自宅などに据え置いて使うタイプのWiFiルーターです。コンセントにさせばすぐに開通し、工事の費用や待ち時間およびプロバイダーの契約なども不要で使えます。通信方法はモバイルWiFiと同じで、基地局からの電波をキャッチしてスマホやパソコンなどの端末の通信を可能にする仕組みです。
メリット
- 工事不要・設定が簡単
- 料金が安め
- 引っ越しなどでの撤去が簡単
- 設置場所の自由度が高い
- 同時接続できる台数が多い
デメリット
- (固定回線と比べて)通信が不安定
- 持ち運びに不向き・できない
- データ通信に利用制限がある
- 電波状況によって置き場所の見極めが必要
固定回線(光回線)
固定回線は、電柱から回線を自宅内に引き入れて通信を可能にする仕組みです。現在主流となっている光回線は、最大通信速度(上下)が10Gbpsのサービスも登場し、高速通信が安定して利用できます。
開通までには工事が必要で、費用や待ち時間が発生する可能性には注意が必要でしょう。工事が済んだあとも、端末ごとの接続設定はもちろん、ケーブルの配線が発生します。持ち運びもできませんが、それでも通信の安定性を優先するなら選択肢になるでしょう。
メリット
- 通信速度が速い
- 通信が安定している
- 複数端末の接続可能
- 通信制限がない
デメリット
- 開通工事が必要(工事費用や待ち時間が発生)
- 持ち運び不可
- 料金が高め
一人暮らしでインターネットの接続方法を
選ぶ際のポイント(選び方)
接続方法ごとで一長一短がありましたが、一人暮らしの場合はどのような点に着目して選べばいいのでしょうか。選ぶときに意識したいポイントをまとめてみました。
インターネットの利用開始日
インターネットをすぐに利用したいなら、固定回線(光回線)は避けた方がよいかもしれません。回線の引き入れ工事が発生し、待ち時間が発生するからです。モバイルWiFi・ホームルーター・テザリングならすぐに利用できるでしょう。ほかのポイントも考慮して固定回線(光回線)を選ぶなら、工事を待つ間だけは新たな機器の購入が不要なテザリングで対処するのも一つの方法です。
インターネットの利用量
インターネットをあまり利用しない場合も使用中のスマホからテザリングするのがおススメです。新たな機器も増えずにすぐに利用できます。ただし使いすぎるとスマホに通信制限がかかったりバッテリーの減りが早まったりする点には注意が必要です。
インターネットを利用する目的や頻度(仕事・趣味など)
目的や頻度に合わせて選ぶのも重要でしょう。仕事用なら通信の安定性を優先したいのではないでしょうか。自宅でテレワークをするなら固定回線(光回線)もしくはホームルーター、出張先や取引先での利用が多いならモバイルWiFiがよいかもしれません。趣味といっても、オンラインゲームや動画視聴を楽しみたいなら固定回線でないとむずかしい場合もあります。SNSやWebサイトの閲覧程度ならモバイルWiFiやテザリングで十分かもしれません。
インターネットを利用する場所(外出・自宅)
利用する場所も考えてみましょう。主に利用する場所が外出先か自宅かで大きく変わってきます。外出先なら持ち運びができるモバイルWiFiやテザリング、自宅ならホームルーターや固定回線が選択肢になってくるでしょう。ただし利用する場所の位置や建物の構造によって、対象エリア外で電波がキャッチできなかったり回線工事ができなかったりする可能性があります。利用場所ごとでの細かい違いにも着目して選ぶのがおススメです。
インターネット通信の安定性や速度
通信の安定性や速度を重視したい方もいるはずです。オンラインゲームや動画視聴のような高画質・大容量の通信を遅延なく行うなら固定回線(光回線)が有力候補になるでしょう。また他のポイントも加味して他から選ぶならホームルーター→モバイルWiFi→テザリングの順番になるかもしれません。環境によって通信の品質は変化するため利用予定の通信事業会社のホームページや端末のパンフレットなども参考にして検討しましょう。
インターネットの月額利用料金
費用面も重要です。通信事業会社やプランごとで差はありますが、スマホのテザリングがもっとも月額利用料金を抑えられるでしょう。大容量のプランにアップグレードしても+数千円程度で済みます。
ほかのポイントを優先して、モバイルWiFi・ホームルーター・固定回線(光回線)から選ぶときには中長期的に費用を比較するのがおススメです。とくに固定回線(光回線)は月額料金が低くとも工事費を加味したら割高になったり、反対に長く使い続けたら工事費を払っても割安になったりします。賃貸なら物件が2年ごとに更新になる場合が多いため、2年間での利用をベースに考えてみてもいいかもしれません。
インターネットが利用できる物件かどうか(賃料や管理費込み)
インターネット設備がすでに整っているのを条件にして物件を探す方法があります。物件ごとで違いはありますが、たとえばケーブルをさせばすぐに固定回線が利用できたり建物内で利用できる公衆WiFiを整備していたりする物件もあるのです。家賃や管理費に込みであったり、個別で支払いが必要だったりも物件ごとで異なります。不動産会社に確認しながら探すとよいでしょう。